戦略的リスク管理型就業規則のねらい
9年連続100万件超え!約50人に1人が労働相談へ
図の通り、労働問題の相談件数は9年連続で100万件を超える水準で推移しています。
現在の雇用者数(会社、団体、官公庁又は自営業主や個人家庭に雇われて給料、賃金を得ている者及び会社、団体の役員)は約5,500万人といわれていますので、平成28年度においては、約50人に1人が、何かしらのトラブル・問題を抱え、相談している状況が伺えます。
まさに、労使におけるミスマッチが生んだ状況と言えるでしょう。
新時代型?新たなリスクの登場
みなさん、これらの騒動を覚えていますか?
飲食店のアルバイトがSNSにて、提供する食品に嘔吐物を混ぜた、と投稿。不衛生などと批判のツイートで炎上。
飲食店のアルバイトがSNSにて、大型冷蔵庫に入り、顔だけ出している写真を添えて「バイトなう残り10分」と投稿し、批判のツイートで炎上。結果的に店舗は閉店。
ホテル内のレストラン店員が有名人のカップル来店と宿泊をSNSにて投稿。ホテルに対して、批判のツイートで炎上。
スポーツ用品メーカーに勤務する店員が来店した契約Jリーガー夫妻の来店について、SNSで中傷的な内容を投稿し炎上。
ご覧の通り、これらは全て従業員の不適切な投稿によるトラブルの一例です。
このような炎上騒動の恐ろしいところは、意識の低い従業員本人が批判や社会的制裁を受けることもさることながら、本来法的責任を負うべき立場にない会社までもが、風評被害、信用低下、社会的制裁を受け、最悪の場合には閉店まで追い込まれることです。
これほどまでに発達したソーシャルメディアによる騒動はもはや対岸の火事ではありません。
このような一部の問題社員のために、ほとんどの真面目に働くその他の社員または会社が多大な損害を被る可能性が大いにあるのです。
御社の就業規則は当てはまりませんか?
無責任型就業規則
・インターネットからモデル就業規則をダウンロードし作成したが、社名を変えた程度だ。
・助成金の申請に必要だったから、そのためだけに作成した。
・専門家に作ってもらったが、10年以上変更していない。
・社長がルールだから関係ない、 などなど。
不安型就業規則
・法改正が頻繁にあるため、全て適法に作れているか自信がない。
・従業員から見せるよう要請が強まっているが、堂々と見せられる自信がない。
・あるにはあるが、会社の現状に合っているかが不安だ。
・未払い残業代を請求されたらどうしよう、 などなど。
これらのうちどれか1つでも該当した場合は注意が必要です。
では、このようなときあなたはどう対応しますか?
- 人事異動を拒否されたとき
- 社員に急に退職されそうなとき
- 社員の退職時に年次有給休暇をまとめて請求されたとき
- 試用期間中に本採用を見送りたいとき
- 採用内定を取り消したいとき
- 振替休日のつもりが残業代を請求されたとき
- 同一傷病で休職が繰り返されたとき
例えば、
一般的な就業規則の退職条項
第○○条(退職)
前条に定めるもののほか、従業員が次のいずれかに該当するときは、退職とする。
①退職を願い出て会社から承認されたとき、または退職願を提出して14日を経過したとき
②期間を決めて雇用されている場合、その期間を満了したとき
③第○条に定める休職期間が満了し、なお休職事由が消滅しないとき
④死亡したとき
この場合、
- 業務の正常な引き継ぎを担保する定めがありません
- 退職後も引き続き会社の機密を保持するような定めもありません
戦略的リスク管理型就業規則の退職条項例
(退 職)
社員が次の各号のいずれかに該当するに至ったときはその日を退職の日とし、その日の翌日に社員としての身分を失う。
①社員が退職を願い出て会社と協議の上決定した退職日
―中略―
(自己都合退職)
―中略―
2 前項の規定により退職願を提出した者は、退職の日までは会社の指示する業務に服さなければならない。
3 前2項の場合において、社員は退職の日までの間に従前の職務について後任者への引継ぎを完了し、業務に支障をきたさぬよう、専念しなければならない。
4 退職予定者が前項の引き継ぎを怠った場合には、退職金規程の定めに従って退職手当の全部又は一部を支給しないことがある。
5 会社の営業・顧客に関する情報の秘密保持に関する誓約は、雇用関係終了後も継続して適用される。
-以下略-
このように、
- 業務の正常な引き継ぎを担保することができます。
- 退職後も引き続き会社の機密保持義務を負わせ有事の際に備えることができます。
戦略的リスク管理型就業規則の3つ特徴
1.労務リスクを徹底的に低減します
例えば、道路を歩行していて交通事故に遭遇するリスクは、例えそれが歩道であっても、歩行者が注意深く歩いていても、ゼロになることは決してありません。これは企業の労務管理にも同様のことが言えます。
しかし、備えがあることで、目に見えるリスクを限りなく小さくすることは可能です。当事務所の「戦略的リスク管理型就業規則」では、「法令遵守」「紛争リスク」「会社にあった経営労務管理」といった観点から、考えうるあらゆるリスクを低減する御社に合った就業規則をご提案いたします。
2.アウトライン化で自社での編集も簡単・容易な周知で透明性を確保
当事務所の就業規則はデータで納品いたします(CD・USBメモリでの納品も可能)。MicrosoftWordのアウトラインを使用して作成していますので、条項の追加や削除の際に、追加・削除した条項以下の条項番号の編集をちまちま行わずに変更できます。また目次の作成も容易に行え、PDF化して社内ネットワークでの周知にも利便性が高いです。
今まで紙ベースでしか納品されなかったために少しの変更でも数万円の変更費用がかかっていたことも、自社で対応できますので解消されます。
3.多種多様なその他の社内規程に対応
当事務所で対応できるのは、いわゆる就業規則本則のみではありません。賃金規程、退職金規程、育児介護休業規程は言うまでもなく、御社の要望に沿える例えば以下のような規程(一例)をご策定することができます。